ひと昔前のヨガブームでは、ヨガマットも種類がそれほどなく選びようがなかったですね。そして、ペラペラの薄いヨガマットが、5,000円〜6,000円くらいしていた記憶があって、なんだか高くないか?と思っていたものです。
自宅では、ヨガマットを使わなくても、BIGバスタオルくらいで代用できるし、フローリングでも部分的にラグを敷いていれば何とかしのげますね。それでも、ある程度、本格的にヨガやピラティスなどを取り入れて、毎日のようにボディコンディショニングに励むようになると、やっぱりヨガマットは欲しくなります。
BIGバスタオルだと、ポージングのたびに動いてシワになるし、お洒落なラグは長さがたりず、寝転がって足元ははみ出ていたりと気になることも多いですね。
気軽に自宅でヨガや軽いストレッチをするくらいなら、それほど本格的なヨガマットは必要ないけれれど、そこそこちゃんとした素材が欲しいと思うでしょう。そこで、意外に安くて良いヨガマットに出会えたので、個人的なおすすめを紹介しようと思います。
ヨガマット素材の種類
まずは、ヨガマットの素材にはいくつもの種類がありるため、ちょっと知っておくだけでも購入するときの参考になります。時代とともに新しい素材が流行ることもありますが、昔から変わらず愛用されている素材もあって、用途や好みに合わせて選びやすいように素材別に特徴をみていきましょう。
PVC(PolyVinyl Chloride)/ポリ塩化ビニール
ヨガマットといえばPVC素材というくらい、昔から存在する最もポピュラーな素材です。柔らかくクッション性も高いヨガマットで、安定感もあるため馴染みやすい素材として認知されています。
スポーツ用品店意外にホームセンターなどでも購入できるくらい、手に入りやすいヨガマットでカラーも豊富にあります。ヨガスタジオやスポーツクラブにも常備されていることも多いヨガマット素材なので、目にしたことがある方も多いかもしれませんね。
PVC素材は、水洗いができないところや素材特有の匂いが気になる場合があります。
EVA(ethylene vinyl acetate)/エチレン酢酸ビニルコポリマー
EVA素材のヨガマットは、ビーチサンダルに使われる素材と同じです。柔らかくてクッション性の高いPVC素材と似たような質感のヨガマットになります。軽くて持ち運びやすく、水に強い素材のため水洗いがO.K.なため清潔に保ちやすいです。
ただしEVA素材は、耐久性がなく劣化しやすい素材のため、長く愛用するには不向きになります。
TPE(ThermoPlastic Elastomer)/熱可塑性エラストマー
近年、主流になりつつあるTPE素材のヨガマットは、ビニールとゴムの間のような素材です。リサイクル可能なエコ素材なことでも注目され、軽くて持ち運びやすいところも特徴です。
グリップ力と適度な弾力性は、初心者からベテランまで使いやすいヨガマットになります。水に濡れても軽く拭き取るだけで扱いやすいのですが、熱に弱いためホットヨガには適さない素材になります。
天然(合成)ゴム
ヨガに親しんでくると、本格的なヨガマットは欲しくなるものです。ゴム素材のヨガマットは、しっかりとしたグリップ力と安定感のある弾力性に加えて長く愛用することを前提としています。
ゴム素材のヨガマットは、天然ゴムと合成ゴムがありますが、見た目や使用感にそれほど違いがなく、天然ゴムはゴムの木の樹液から作られているクリーンな素材だということくらいです。ただし、ゴム素材は天然でも合成でもゴムアレルギーを持っている方は避けたほうが良い素材です。
天然コルク
天然素材にこだわりたい方には、コルク素材のヨガマットもおすすめです。コルクは、コルクガシという木の樹皮から作られ、吸湿性や衝撃を和らげる作用が特徴です。
汗で濡れても滑りにくいコルクは、素足でもベタつかないため人気のある素材になりますが、持ち運びには不向きのため、自宅やスタジオに据え置きで使用することがおすすめです。コルクには抗菌成分のスベリンが含まれており、ヨガマットとして清潔に長く愛用できる素材になります。
ジュート(麻)
天然素材で、人気が高いのがジュート素材のヨガマットです。価格が高めですが、天然の麻の香りが、集中力を高めることもあり、自然派志向のベテランの方に好まれています。
ジュートは吸水性と発散性と持ち合わせているため、汗をかいても滑らないうえにベタつかないという特徴があります。重さがあり持ち運びには不向きのため、ラグのように部屋のインテリアにあわせて敷きっぱなしで使用するのもおすすでめです。
ヨガマットの使いやすい厚さ
ヨガマットの厚さは、標準が6mmくらいで最も使いやすい厚さです。ただし6mmは、柔らかい素材のヨガマットを選ぶと、長時間のポージングにでは、床の硬さを感じやすい場合もあります。
ヨガマットは、薄いもので3mmくらいから厚いもので12mmくらいまで揃っていまますが、あまり薄いものや厚いものは、使用感にクセがあるため、使いやすい厚さの平均的な6mmまたは、8mmくらいから始めることをおすすめします。
極薄:1mm
最も薄いヨガマットは、厚さ1mmからありますが、クッション性も弾力性も期待できない極限の薄さです。身体を傷つけないために、最低限の保護を目的としたベテラン向きのヨガマットといえます。実は折りたためたり持ち運びしやすいところで、旅行に持っていきやすいため、トラベル用ヨガマットという考え方が一般的です。
薄め:3mm〜5mm
次に薄めの厚さ3mm〜5mmのヨガマットは、丸めて持ち運びやすいことから、レッスン用に使用することが大き厚さです。立位でのポージングが多いスタイルに向いており、使い勝手の良い厚さです。
中間:6mm〜8mm
最も汎用性が高い厚さのヨガマットは、6mm〜8mmです。適度なクッション性が、長時間の座位や仰向けのポージングも快適な厚みで、素材を選べば持ち運びやすさにも問題なく扱いやすくて人気です。
初心者からベテランまで、愛用者が多い厚さで、据え置きにも持ち運びの自由も利くおすすめの厚さになります。
極厚:10mm〜12mm
フカフカの極厚ヨガマットは、10mm〜12mmくらいまであり、かなりの弾力性も兼ね備えています。そのためバランスを取り慣れていない初心者には、安定感が悪く感じられたり、余計な力が入ってしまうこともあります。
静止ポーズやゆったりとした動きのヨガよりも、筋トレやピラティスのように短時間で反復するような動きに適しています。厚さから考えても持ち運びに不向きで、スタジオや自宅に据え置きがメインのヨガマットです。
ヨガマットの選ぶときのポイント
ヨガマットは、何もヨガだけでなく、ダンサーやスポーツ選手がストレッチを行うときにも重宝します。それぞれの動きにあわせて、必要な厚さを選ぶことが大切で、初心者は標準的な厚さから始めるのが良いでしょう。
例をあげると、ハタヨガのように静止ポーズが長い場合は、5mm以上の厚さがあるほう床の硬さを感じなくて身体に負担がなく使えます。アシュタンガヨガのように動作が多くなるほど、厚めのヨガマットで、身体の負担を軽減するように選びます。
しかし、上級者になるとしっかりと床を感じられるほうが、姿勢とバランスを把握してコントロールしやすいことから、厚さが薄いヨガマットが好まれやすくなります。
持ち運びには、軽い素材を選んでも6mmくらいまでが、限度です。頻繁にレッスンに通ったり旅行用には薄いヨガマットにして、自宅に据え置きには、少し厚みのあるヨガマットにするなど用途に合わせることも必要になrってくるでしょう。
ヨガマットのおすすめはTPE素材で厚さ6mm
オールマイティに1枚のヨガマットを使いたい場合に、おすすめはTPE素材のヨガマットで厚さは6mmです。このTPE素材は、軽いため丸めて持ち運ぶのも苦じゃないことや、汚れても水で洗えるところに利便性があります。
そして、適度な厚みがある6mmのヨガマットは、静止や仰向けのポージングに耐えやすいクッション性を備えています。素材感からゴムのようなグリップ力もあることが、さまざまな動きに向いていて、使いやすいヨガマットです。
さらに、TPE素材のヨガマットは多くのメーカーから販売されており、インターネット通販で低価格で購入できるとこも魅力です。カラーや表の柄も豊富にあるため好みのヨガマットを手ごろな価格で手に入れやすいとなれば、買って損はないでしょう。
そういう私自身、TPE素材のヨガマットを2,000円代で入手して、思ったよりも素材の質感が良いことに加えて、程よい弾力性と安定感、グリップ力と申し分がないことで満足しています。
ちなみに、私はボディコンディショニングの資格認定者なので、初心者からベテランまでを考慮して判断しています。これから新しい素材のヨガマットが進出することもあるでしょうが、今のところ使い勝手や価格からTPE素材のヨガマットで充分といえます。